異端の流儀:TAMAKOの脳内宇宙

2026年8月、SHUGYOKUはブランド創業15周年という大きな節目を迎えます。この15年間、ブランドの歩みを間近で追ってきたライター・サカイが、今あらためて切り込みたいテーマがあります。それは、業界の常識を華麗にスルーし、「異次元」「変人」とまで称される稀有な存在である創業者・TAMAKOのモノづくりの真髄について。どこにも明かされていない(できなかった!?)、突き抜けた美学、流儀の裏側に迫ります。

サカイナオミさん

美容ライター。美容室勤務、美容ジャーナリスト齋藤薫氏のアシスタントを経て、美容ライターとして独立。「25ans」、「VOGUE GIRL」、「WWDJAPAN」、「fashionsnap.com」など、女性誌やWEB、百貨店媒体、広告、書籍などさまざまなメディアで執筆中。

Instagram:@neonaomineco5

第1回 | 第2回


Vol.2:左脳のロジックと、右脳のひらめき。
日常を快適にするものしか要らない!



SAKAI:前回のお話でも感じたのですが、SHUGYOKUのプロダクトはどれも確かな理論があるのに、他にはないユニークさがありますよね。製品づくりのアイデアやヒントは、どのようなアプローチから生まれるのですか?


TAMAKO:じつは私、もともと数学が得意だったこともあって、めちゃくちゃ理系的思考の人間なんです。そこがものづくりをしていく上で、けっこう大きいのかなと思っていて。一般的な化粧品開発だと、まずは「化粧水」や「美容液」といった既存の型に合わせて作ることが多いと思うのですが、私はそこにはまったくこだわりません。成分・機能・そして現代人の生活動線を一度すべて分解して、ゼロから新しい最適解を組み直す。だから、他社から見たら“独創的”に映るかもしれませんね。


SAKAI:常識を一度壊して、新しい答えを導き出す。理系ならではの左脳的ロジックが開発のベースにあるのですね。では、その緻密な組み立てのあとに訪れる、もう一つの要素「右脳のひらめき」がパッと降りてくるのは、一体どんな瞬間なのでしょう?


TAMAKO:最近では、海にいる時ですね。


SAKAI:まさかの回答(笑)。鎌倉に移住されたことが、クリエイティブの源になっているのですね。


TAMAKO:そうなんです。月光浴が好きなので、行くのはもっぱら夜。夜の海へ一人で行って、波の音を聴きながらチルする時が、いちばんリラックスできてひらめきます(笑)。あとは山に籠もっている時や、お風呂、意外とトイレでの一人の空間。そうやって頭を空っぽにしている時に、製品名ごとパッと降りてきたりしますね。


SAKAI:夜の海で月光浴、素敵ですね!

TAMAKO:砂浜にタオルを敷いて、座りながら月を見上げて深呼吸したり、海水に手足をつけて浄化したり。裸足で砂浜に立っているだけで、放電している感覚になります。余計な想念が消え去り、エゴが消えて思考がクリアに。体もかなりリフレッシュされるので、おすすめですよ。


SAKAI:ロジックを詰めきったあとの、そういう「余白の瞬間」にこそひらめきが生まれるのですね。そんなクリエイションにおいて、これだけは譲れないというこだわりはありますか?


TAMAKO:こだわりを持たないことがこだわり、ですかね(笑)。柔軟でいるからこそ、選択肢も発想の幅も狭まりません。「世界を驚かせるような、すごい商品を作ってやろう!」という気もさらさらないんです。「Wow!」と言われることよりも、手にとってくれた人にちゃんと幸せを与えられるか、心から「使いやすい」と思ってもらえるか、そこしか見ていないんです。


SAKAI:使う人の日常にどこまで寄り添えるか、ということですね。


TAMAKO:はい。ただ、日常の「生活のしやすさ」に直結する「テクスチャーの快適さ」だけは、絶対に妥協しません。目指しているのは、突出した部分がひとつであるような優秀さではなく、すべての平均点が格段に高すぎて、気づいたら圧倒的に上をいっていたという存在。全部の要素が優秀すぎると、一見、個性がなくなるようにも思えますよね。でも、それこそがいちばん個性的だと思うんです。例えるなら、日本のお米や水のような存在。派手さはないけれど、あったほうがよっぽど生きやすいし、心身の栄養になる。それくらい、使う人の生活の奥深くまで入り込んで、「何気にすごく助かっている」と思ってもらえる究極の形を目指しています。


SAKAI:確かにSHUGYOKUのアイテムは、ルールに縛られず、他社のアイテムと組み合わせても絶妙に馴染む快適さがありますよね。下地を塗ったあとのモロモロやムラづきといったメイク前のプチストレスも一切ありません。


TAMAKO:まさにそういうところを、何より大切にしています。スキンケアに余計なイライラや熟考する時間を割く必要はないんですよ。あえて言いたいのは、「人生には、美容以外にやるべき大切な課題が山ほどある」ということ。スキンケアや美容が人生の主役になって、振り回されるべきではありません。美容はあくまで、その人のよっぽど大切な人生を陰からサポートするツール。主役にならなくていい、華を添えるための脇役で在るべきなんです。だからこそ、テクスチャーにしろステップにしろ、日常を快適にするものでないとダメなんです。


SAKAI:美容は人生の脇役。その引き算の割り切りがあるからこそ、日常でストレスなく使えて、実感度がMAXなプロダクトが生まれるのですね!



第1回 | 第2回

Also Read

あわせて読みたい

異端の流儀:TAMAKOの脳内宇宙

SHUGYOKUの15年間の裏側にライターサカイ氏が切り込んでみた。サカイ氏と開発者TAMAKOの対談コラム、連載第2回を掲載!

記事を読む

美容ジャーナリスト 齋藤 薫 氏と、美容ライター サカイナオミ 氏のお二人より、SHUGYOKU が2026年に15周年を迎えるにあたり寄稿をいただきました。ぜひご覧ください。

記事を読む

SHUGYOKU待望の新製品『オリビオティカル シェイピング フォーミュラ』発売に寄せて、以前にもコラムをご寄稿くださった美容ジャーナリストの齋藤薫さんと、そのお弟子さんでありSHUGYOKUユーザーの美容ライター・サカイナオミさんとの師弟対談が実現! おふたりのご愛用アイテムや注目ポイント、そしてこれからのSHUGYOKUに期待することまで、たっぷり語っていただきました。

記事を読む

Top